ソーシャルセリング実践に役立つ情報を提供します。

ソーシャルセリング実践例 【境目研究家】安田佳生さん

「安田佳生」さんって?

――今回紹介するソーシャルセラーは、境目研究家の安田佳生さんです。よろしくお願いします!

 

安田さん: よろしくお願いします。

 

 

――安田さんといえば『千円札は拾うな。』『私、社長ではなくなりました。』などの著作、そして株式会社ワイキューブの創業社長としても有名ですが、現在はどのような立場でいらっしゃるんでしょうか。

 

安田さん: 株式会社安田佳生事務所、株式会社ブランド・ファーマーズ・インク(BFI)の代表をしています。その他にもいくつか役員になっている会社もあります。

 

――それぞれどのような事業をされているんでしょうか。

 

安田さん: 個人の仕事は安田佳生事務所で受けています。顧問契約とか、講演とか、境目研究家(※編注:物事の境目を研究するという安田さんのライフワーク)の活動もこちらですね。

 

BFIの方は、BFS(ブランド・ファーマーズ・スクール)というスクール事業をメインに、企業ブランディングのお手伝いなどをしています。

 

――BFSというのはどんなスクールなんですか?

 

安田さん: 個人の方向けに、「小さなビジネス」の開業準備をサポートしています。ふしぎな仕事や働き方で稼いでいる「センパイ先生」が講師を務めます。

 

――へええ、どんな「センパイ先生」がいるんですか?

 

安田さん: 肉しか食べない元銀行員さんとか、2万件以上の求人を担当してきた求人の専門家とか、サラリーマンもフリーターもダメでYouTuberになった人とか。一度も就職せず占い一筋で食ってきた占い師さんもいます。

 

 

――すごく個性的なメンバーですね。おもしろい授業が受けられそう!

 

安田さん: はい。世の中にまだない、自分らしいビジネスを始めたい方にピッタリです。様々なカリキュラムがありますから、ぜひWEBサイトをチェックしてみてください。

 

――ちなみに、おもしろいといえば安田さんご自身もすごくユニークなイメージがあるのですが、どんな人生を歩んでこられたんですか?

 

安田さん: いや、別に普通ですよ。まあ、物心ついたときには周りは全員敵、みたいな感じでしたけど。

 

――ええ!? なぜそんなことに……

 

安田さん: 思ったことをそのまま口にするタイプだったので、周りは気に食わなかったんでしょう。

 

――それはたとえば、どんなことを?

 

安田さん: 先生に「誰がタバコ吸ってたんだ?」と聞かれたら「○○君です」とか。私はただ聞かれたことに答えてるだけなんですけど、その子はなぜか怒っちゃう。

 

 

――なるほど……

 

で、まあ、なんだかうまくいかないなあと。だからここじゃないどこかに行こうと思って、アメリカの大学に行くんです。

 

――おお、すごい。英語は得意だったんですね。

 

安田さん: いえ。結局5年アメリカにいましたが、まったく話せるようになりませんでしたね。

 

――ええ!? 5年もいてですか?

 

安田さん: はい。内気なので友だちもできなかったし、パーティに誘われても行きませんし。

 

――で、でも、その大学は卒業されたんですよね。英語がわからなかったら卒業できないでしょ!?

 

安田さん: 私もてっきり卒業は無理だと思っていたんです。留年するつもりで学生課みたいなところに行ったら、「卒業おめでとう!」って。

 

私いまでも、あれは別の学生さんと成績表を取り違えたんだと思いますね。つまり、私のせいで卒業できなかった誰かがいたのではないかと(笑)。

 

 

――そんなことは……ないと思いますけれど。ともあれ、卒業後に帰国され、まずはリクルートで営業職をやられたと。ここまでの話から考えると営業の仕事もあまり……

 

安田さん: 向いてませんね。今でもいわゆる営業は苦手です。ですが、契約を取ってこないとクビになってしまいますので、やり方を変えまして。

 

――やり方を。

 

安田さん: はい。テレアポだと全然話せないので、来てもらう形にしました。留学生を採用したい会社さんを集めて、セミナーを開いたんですね。留学生自ら方法を説明しますと。

 

――なるほど! 安田さんご自身が元留学生というか、帰国子女ですもんね。

 

安田さん: はい。電話はダメでも、大勢の前で話すのは当時から意外と得意で。それでなんとか契約を取って。でも、やっぱり向いてないので、もう退職して自分で会社をつくろうと。

 

たまたま一緒にやってくれる人が見つかって、数人で会社を立ち上げました。それがワイキューブです。

 

――そういうことなんですね! その後のワイキューブの躍進はすごかったですよね。会社にバーを作ったときは、ニュースにもなっていました。

 

安田さん: それもPR戦略の一環ではあったんですけれど。結果たくさん取材の人が来て、普通に広告費を払ったら数億円分くらいの露出をしてもらえました。一時は人気企業ランキングで十何位くらいになりましたから。

 

――まさに一世を風靡した感じでしたよね。

 

安田さん: ともあれ、結果的には倒産させてしまったわけなので。社長でなくなってから三年くらいは、なかなか気力が戻りませんでしたね。ビジネスをやる気にもならなくて。

 

Twitterであれこれ発信するようになったのはその時期なんですけれど。

 

ソーシャルセリングについて

――なるほど。ではここからはソーシャルセリングについて伺っていきたいのですが、安田さんのTwitter活用は独特ですよね。1日1ツイートのみですか

安田さん: はい。1ツイートだけです。ぴったり140文字で。返信などがあれば対応することはありますが。

 

 

――そういうルールを敷いたのはなぜなんでしょう。

 

安田さん: きっとビジネス的なセオリーとは違うんでしょうね。ただ私はそもそもビジネス目的で始めたわけではないので。先ほど言ったように、社長ではなくなって気力がわかず、お金もなくなってしまって。

 

それでもやはり何かしら発信はしていかなきゃなと、無料かつ手軽に使えるTwitterを選んだだけで。

 

――しかし蓋を開けてみれば、フォロワーがどんどん増えていった。

 

安田さん: そうですね。割とポンポンと増えて、2万人くらいまでいきました。今はだいぶ減って1万7,000人くらいになっちゃいましたけど。

 

――ご自身はビジネス目的ではないと仰ってましたが、Twitter経由でお仕事が生まれたりはしなかったんですか?

 

安田さん: いや、それが、めちゃくちゃ生まれましたね。自分の考えをつぶやいているだけなのに、問い合わせがバンバン来ちゃって。「ウチの会社の顧問になってくれ」というような。

 

――それはやはりワイキューブ時代の安田さんを知っていて、ですか?

 

安田さん: 私もそう思っていたんですけど、「いや、Twitterがきっかけで知って頼むことにしたんだ」という方が多かったですね。

 

――へええ。その方たちはなぜ安田さんに顧問を頼んだんでしょう?

 

安田さん: Twitterの内容が普通じゃなかったから、「おもしろいアイデアを出してくれるんじゃないか」と思ったんでしょうね。実際、私は世の中にないユニークな商品を作るのが大好きなので。

 

――ちなみにどんな戦略でツイートしていたんでしょう?

 

安田さん: うーん。基本的にはやっぱり経営者向けの内容にはなるんですけど、かといって経営者だけがターゲットかというとそんなことはないんです。

 

私には人生のテーマがあって、それは「人間のバカバカしさを証明する」ということなんですけど。

 

――人間のバカバカしさを。

 

安田さん: はい。人間の行為はすべてバカバカしいもので、それはビジネスも一緒だと。物を買ったり売ったり、お金を稼いだりすることに特別な意味なんてないんだと思ってます。

 

Twitterも基本的にはそういう考えのもと投稿していますね。

 

 

――なるほど……確かに独特のコンサルをしてもらえそうです。そうしてだんだん顧客が増えていき、その流れで「こだわり相談ツアー」ができたわけですか?

 

(※こだわり相談ツアー=食事代を負担すれば安田さんに何でも相談できるツアー)

 

安田さん: そうですね。「とりあえず会って話したい」という声があまりに多かったものですから、じゃあ食事だけおごってくれればいいよ、と。

 

――どれくらい問い合わせがあったんですか?

 

安田さん: あまり覚えていませんが、多いときは月に20回くらい開催していましたから、単純計算で月20件以上は問い合わせがあったことになりますね。

 

――すごいですね!

 

安田さん: 同時にメルマガでも募集をかけていましたから、すべてTwitter経由なのかはわかりませんけれど。

 

――なるほど。ちなみに今後のSNS活用はどのように考えていますか?

 

安田さん: Twitterについては今まで通りだと思いますが、新しいSNSには挑戦したいんですよね。いま興味があるのはTikTokです。

 

――TikTok!安田さんとはなかなか結びつかないのですが……

 

安田さん: そうですか?私はけっこう見ちゃうんですよ。職人さんが黙々と作業しているようなものが好きですね。馬の蹄をひたすら磨いているやつとか。じっと見入ってしまいます。

 

――へえ、そういうコンテンツもあるんですね。

 

安田さん: はい。なのでちょっと研究してみて、私もやってみようかなと。

 

――さすが貪欲と言うか、次々と新しいことを始められますよね。

 

安田さん: まあ趣味の領域というか。ネットに上げた動画はずっと残りますから、自分の姿を200年後の人たちが見るんだなあ、というような。

 

――スケールが大きいですね。

 

安田さん: いや、それも先ほどの「人間のバカバカしさの証明」であって。真面目にビジネスすることにはあまり興味がなくて、個人のキャラクターや想いに思い切りフォーカスした、見方によってはバカバカしいコンテンツを作っていきたいんです。

 

――なるほど!そう繋がるんですね。今日はいろいろ興味深い話を聞かせていただきありがとうございました。今後の活躍にも期待しております!

 

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