【2025年最新版】B2B営業代行会社10選|失敗しない選び方と各社の特徴を徹底比較
「営業人材が採用できない」「新規開拓が進まない」「営業組織の立ち上げに苦戦している」
このような課題を抱える企業が増えています。深刻化する人材不足と営業プロセスの複雑化により、多くの企業が営業代行サービスに注目しています。
しかし、営業代行会社は数多く存在し、それぞれ特徴や強みが異なります。自社に最適なパートナーを選ぶことは、事業成長の成否を左右する重要な意思決定です。
本記事では、2025年現在の日本のB2B営業代行市場をリードする10社を徹底比較し、各社の料金体系、得意分野、特徴を詳しく解説します。さらに、失敗しない営業代行会社の選び方についても、具体的なフレームワークとともにご紹介します。
目次
- 営業代行市場の現状と選定時の重要ポイント
- 主要B2B営業代行会社10社の詳細比較
- タイプ別:営業代行会社の分類と特徴
- 失敗しない営業代行会社の選び方
- まとめ:自社に最適な営業代行パートナーを見つけるために
1. 営業代行市場の現状と選定時の重要ポイント
営業代行市場の変化
2025年現在、日本のB2B営業代行市場は大きな転換期を迎えています。かつての「テレアポ中心の単純な業務委託」から、「営業戦略の立案から実行、成果創出まで一貫して支援する戦略的パートナー」へと進化しています。
この変化の背景には、以下の3つの要因があります。
1. 深刻な人材不足
- 労働人口の減少により、優秀な営業人材の確保が困難に
- 採用・育成コストの高騰
2. 営業プロセスの高度化
- デジタルマーケティングとの連携が必須に
- データドリブンな営業活動への転換
3. 専門性の必要性
- 業界特化型の深い知見が求められる
- SaaS、AIなど新しいビジネスモデルへの対応
営業代行会社の2つのタイプ
現在の営業代行市場は、大きく2つのタイプに分かれています。
①エフィシエンシー・プロバイダー(効率性提供型)
- アポイント獲得など定型業務を効率的に提供
- 成果報酬型の料金体系が中心
- 低コストで始められる
②グロース・アーキテクト(成長設計型)
- 営業戦略全体を再設計し、成長を牽引
- 固定報酬型の料金体系が中心
- 戦略立案から実行まで一貫支援
自社の課題がリソース不足なのか、営業プロセス自体の問題なのかを見極めることが、適切なパートナー選定の第一歩となります。
2. 主要B2B営業代行会社10社の詳細比較
比較一覧表
企業名 | 設立年 | 主な料金体系 | 得意分野 | こんな企業におすすめ |
---|
セレブリックス | 1998年 | 固定報酬型(月額30万円〜) | B2B全般、SaaS | 営業プロセス全体を変革したい中堅〜大手企業 |
ウィルオブ・ワーク | 2000年 | 固定報酬型 | 幅広い業種対応 | 安定した大規模チームが必要な大手企業 |
ネオキャリア | 2000年 | 柔軟(固定/成果報酬) | 幅広い業種対応 | スピード重視で柔軟な対応を求める企業 |
アイドマ・HD | 2008年 | 固定報酬型+SaaS | IT・テクノロジー | 営業DXを推進したい中小企業 |
コンフィデンス | 1998年 | 固定報酬型 | 新規事業 | 難易度の高い新規事業を立ち上げる企業 |
トランスコスモス | 1985年 | カスタム | 大企業向けBPO | 複数の業務をまとめてアウトソースしたい大企業 |
アイランド・ブレイン | 2005年 | 成果報酬型(1件1.8万円) | アポイント獲得 | リスクを抑えて新規開拓を始めたい中小企業 |
soraプロジェクト | 2007年 | 固定報酬型(月額30万円〜) | データ分析活用 | データを活用した営業を展開したい企業 |
プルーセル | 2021年 | 固定報酬型 | スタートアップ | 急成長を目指すスタートアップ |
EmpowerX | 2022年 | 要問合せ | 不明 | リスクを許容できるアーリーアダプター |
各社の詳細解説
概要
- 1998年設立、累計1,300社以上・12,600件超の支援実績
- 「BPX(Business Process Xformation)」による営業プロセス変革を提唱
料金体系
- 月額固定費:約30万円〜
- 初期構築費用:約50万円
- 成果報酬型プランとの組み合わせも可能
特徴・強み
- 25年以上の豊富な実績とデータ蓄積
- 独自の「顧客開拓メソッド」による再現性の高い営業
- 営業研修事業も展開し、教育から代行まで一貫支援
- 戦略立案から実行まで営業ファネル全体をカバー
こんな企業におすすめ
- 営業プロセス全体を抜本的に改革したい企業
- 中長期的な視点で営業組織を強化したい企業
- SaaS企業でインサイドセールス体制を構築したい企業
概要
- 東証プライム上場ウィルグループの中核企業
- 「セイヤク」ブランドで2,800社超の支援実績
料金体系
特徴・強み
- 大手人材企業グループの豊富なリソース
- 正社員中心の専属チーム構築
- 全国対応可能な拠点ネットワーク
- 高い定着率による安定したサービス提供
こんな企業におすすめ
- 大規模な営業チームをアウトソースしたい大手企業
- 全国展開している企業
- 安定性と信頼性を重視する企業
概要
- グループ全体で年間10,000社以上を支援
- 最短10〜15営業日でサービス開始可能
料金体系
- 月額固定制:約30万円〜
- コール課金制:1コール300円〜
- 時間制:1時間4,000円〜
特徴・強み
- 業界最速レベルの立ち上げスピード
- 柔軟な料金プランから選択可能
- 質の高いターゲットリストの提供
- プライバシーマーク取得の高いセキュリティ
こんな企業におすすめ
- すぐに営業活動を開始したい企業
- 予算や期間に応じて柔軟にプランを変更したい企業
- ターゲットリストを保有していない企業
概要
- 東証上場企業、延べ7,500社以上の支援実績
- 独自開発の営業支援システムを活用
料金体系
特徴・強み
- 「Sales Crowd」「meet in」など独自ツールを提供
- データドリブンな営業活動を実現
- 最終的に営業機能の内製化を支援
- テクノロジーと人的サービスの融合
こんな企業におすすめ
- 営業DXを推進したい中小企業
- データを活用した科学的な営業を目指す企業
- 将来的に営業機能を内製化したい企業
概要
- 27年以上の歴史、1,000社超の支援実績
- 新規事業・無形商材の営業に特化
料金体系
特徴・強み
- 200時間の研修を受けた正社員のみで構成
- 新規事業立ち上げの深い専門知識
- 戦略策定からクロージングまで一貫支援
- 難易度の高い商材への対応力
こんな企業におすすめ
- 新規事業を立ち上げる企業
- 複雑で説明が難しい商材を扱う企業
- 質の高い専門的な支援を求める企業
概要
- 1985年創業、3,000社以上の支援実績
- グローバル展開するBPO大手
料金体系
- 大企業向けカスタムプラン
- プロジェクトベースの見積もり
特徴・強み
- 圧倒的な企業規模とリソース
- 営業以外のBPO業務も統合可能
- AI等の最先端技術を活用
- グローバル対応力
こんな企業におすすめ
- 複数の業務をまとめてアウトソースしたい大企業
- グローバル展開している企業
- 大規模なBPOパートナーを求める企業
概要
- 55以上の業種、3,000社以上に90,000件超のアポイント創出
- アポイント獲得に特化
料金体系
- 完全成果報酬型:1件18,000円(税別)
- 初期費用・月額費用なし
特徴・強み
- 金銭的リスクゼロで開始可能
- 決裁者アポイントの獲得に強み
- 幅広い業界での実績
- 明確な料金体系
こんな企業におすすめ
- リスクを抑えて新規開拓を始めたい中小企業
- アポイント獲得に特化したい企業
- 成果報酬型を希望する企業
概要
- 16年以上の経験、福岡本社
- 130万コール以上のデータベース保有
料金体系
特徴・強み
- 独自の巨大データベースを活用
- 平均4.6%の高いアポイント率
- データ分析に基づく新市場発見
- リアルタイムでの活動可視化
こんな企業におすすめ
- データを活用した営業を展開したい企業
- 新たな市場セグメントを開拓したい企業
- PDCAを重視する企業
9. 株式会社プルーセル:スタートアップの成長パートナー
概要
- 2021年設立、リブ・コンサルティングの実行部隊
- スタートアップ・ベンチャー企業に特化
料金体系
- 固定報酬型(詳細は要問合せ)
- ハイタッチな支援に応じた価格設定
特徴・強み
- スタートアップ特有の課題への深い理解
- PSF検証からグロースまで一貫支援
- コンサルティングファームの知見を活用
- 再現性のある営業の型を構築
こんな企業におすすめ
- 急成長を目指すスタートアップ
- 営業組織をゼロから構築したい企業
- 戦略的な支援を求める新規事業
概要
料金体系
特徴・強み
- スタートアップならではの柔軟性と俊敏性
- 経営陣への直接的なアクセス
- 非官僚的な環境
こんな企業におすすめ
- リスクを許容できるアーリーアダプター
- 新しいアプローチを試したい企業
3. タイプ別:営業代行会社の分類と特徴
エフィシエンシー・プロバイダー(効率性提供型)
代表的な企業
- アイランド・ブレイン
- ネオキャリア(一部サービス)
特徴
- アポイント獲得など定型業務に特化
- 成果報酬型または低価格な料金設定
- 短期間での成果を重視
- シンプルで分かりやすいサービス内容
メリット
- 初期投資が少ない
- 成果が明確で管理しやすい
- すぐに始められる
デメリット
- 戦略的な支援は期待できない
- 複雑な商材には不向き
- 長期的な営業組織強化には限界
グロース・アーキテクト(成長設計型)
代表的な企業
特徴
- 営業戦略の立案から実行まで一貫支援
- 固定報酬型の料金体系
- 専門性の高いチーム編成
- 長期的なパートナーシップ
メリット
- 営業プロセス全体の最適化が可能
- 専門的な知見とノウハウを活用
- 持続可能な成長基盤を構築
デメリット
- 初期投資が大きい
- 成果が出るまでに時間がかかる場合も
- 積極的なマネジメントが必要
4. 失敗しない営業代行会社の選び方
ステップ1:自社の課題を明確化する
営業代行会社を選ぶ前に、まず以下の点を整理しましょう。
チェックリスト
- [ ] 現在の営業課題は何か?(人材不足?プロセスの問題?)
- [ ] 目標は何か?(リード数増加?成約率向上?)
- [ ] 予算はどの程度か?
- [ ] どの程度の期間で成果を求めるか?
- [ ] 社内でどこまで対応可能か?
ステップ2:重要な質問をする
営業代行会社を評価する際の質問例。
1. チーム体制について
- 担当チームは正社員ですか、契約社員ですか?
- チームメンバーの平均勤続年数は?
- 担当者が変更になる可能性は?
2. 実績について
- 当社と同じ業界での成功事例は?
- 具体的な成果(数値)を教えてください
- 失敗事例とその対処法は?
3. 料金について
- すべての費用を含む見積もりを提示してください
- 追加費用が発生する可能性は?
- 契約期間と解約条件は?
4. 連携について
- 当社のCRM/SFAとの連携は可能?
- レポーティングの頻度と内容は?
- 定例会議の頻度は?
ステップ3:パイロットプロジェクトの実施
いきなり大規模な契約を結ぶのではなく、以下のアプローチを推奨します。
- 小規模なテストプロジェクトから開始
- 1〜3ヶ月程度の短期契約
- 限定的な範囲で効果を検証
- 複数社との比較検討
- 社内体制の整備
- 営業代行会社との窓口担当者を決定
- 評価基準とKPIを事前に設定
営業代行導入の成功ポイント
1. 期待値の明確化
2. 密なコミュニケーション
3. 継続的な改善
4. 社内との連携
- 営業代行チームと社内チームの役割分担
- ナレッジの共有と蓄積
5. まとめ:自社に最適な営業代行パートナーを見つけるために
営業代行サービスは、適切に活用すれば企業の成長を大きく加速させる強力なツールとなります。しかし、選び方を間違えると、コストだけがかかり成果が出ないという結果に終わることもあります。
最後にチェックすべき3つのポイント
1. 自社の課題と営業代行会社の強みがマッチしているか
- リソース不足なら効率性提供型
- 営業変革なら成長設計型
2. 投資対効果が明確か
- 具体的な成果指標の設定
- 費用対効果のシミュレーション
3. 長期的なパートナーシップが築けるか
営業代行は「外注」ではなく「パートナーシップ」です。自社の成長戦略に合致し、共に成長していけるパートナーを見つけることが、成功への第一歩となります。
本記事で紹介した10社はそれぞれ異なる強みを持っています。自社の状況を冷静に分析し、最適なパートナーを選択することで、営業組織の課題解決と事業成長を実現してください。
筆者紹介:中元鈴香
BtoB領域に特化したライター。5年以上にわたり、SaaS、IT、人材、コンサル業界のコンテンツ設計とライティングに従事。上場企業のオウンドメディア立ち上げや、中小企業のSEO内製化支援も多数経験。