米国で広まっている、SNSを活用した新しい営業手法「ソーシャルセリング」をご存知でしょうか?
ソーシャルセリングはBtoBビジネスで効果がある営業手法で、日本でもアーリーアダプターを中心に徐々に普及してきています。
本記事ではソーシャルセリングの重要性やメリット、具体的な始め方を初心者にもわかりやすく解説いたします。
ソーシャルセリングとは「SNSを通じて見込み客と信頼関係を深め、自社商品の購入に繋げる営業手法」です。
SNSをきっかけに繋がることで、見込み客が課題を感じた時に最初に想起されるブランドへと近づきます。
日々、SNSで見込み客とコミュニケーションを取っている営業は、競合より一足先に課題の解決方法を提示することができ、価格競争を回避して受注に繋げることが可能になります。
ソーシャルセリングはこれまでの営業手法と具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
ソーシャルセリングでは見込み客への情報提供とリアクションを日々行うことで、営業効率と成果を飛躍的に向上させることが可能となります。
例えば、多くの営業が実践しているテレアポは手軽に始められる一方、相手を知らない状態から始まる営業手法のため、受注率がかなり低いというデメリットがあります。
成果は活動量と比例するため、テレアポをする時間を十分確保できないと受注に繋げることができないという課題があります。
テレアポとソーシャルセリングのメリット・デメリットの比較は以下になります。
◆手法
リストを用意して架電する
◆メリット
手軽に始められる
◆デメリット
効率が悪く、営業活動の中で最も辛い仕事の一つ
◆手法
SNS上で見込み客とコミュニケーションを取ることから始める
◆メリット
日々のコミュニケーションの延長線上で商談に繋げることができるため、成約率が高い
◆デメリット
成果が出るまでに時間がかかる
ここからは具体的な調査データを元に、「ソーシャルセリングの重要性」と「日本でも普及する理由」を解説いたします。
世界で8億人以上のユーザー数を誇るLinkedIn社では、ソーシャルセリングの影響に関する調査で以下のような結果を明示しています。
●ソーシャルセリングを実践する人は、ソーシャルセリング指数が低い人に比べて45%も多くの販売機会を作り出している
●ソーシャルセリングを優先する企業は、売上目標を達成する確率が51%高い
●ソーシャルセリングを実践している企業の78%は、利用していない企業よりも優れた業績を上げている
ソーシャルセリングを実践している企業は、実践していない企業と比較して売上目標を達成する確率が高いことが調査により判明しました。
コロナウイルスの流行により、見込み客の情報収集の方法が変化しました。
BtoB企業にとって、展示会の様なイベントは見込み客を見つける為の重要なチャネルでした。
しかし、コロナウイルスの流行により展示会を中心としたイベントは大きく減少し、見込み客にとっても対面で情報収集する機会が少なくなりました。
そのため、見込み客の情報収集はリアルな場から、WEBやSNSへ急速にシフトしたのです。
これらの背景から、ソーシャルセリングは見込み客が課題を感じた際に最初に想起されやすいことや、受注率も高いことなどから新たな顧客獲得手法として注目されています。
Statistaの米国と欧州を対象とした調査結果によると「2021年にソーシャルメディアを経由して商品を販売している企業は30%」あり、「1年以内にソーシャルメディア上での販売を検討している企業は12%」となっています。
ソーシャルメディアを通しての販売は世界的にも増加しています。
日本でもソーシャルメディアを通じて商品を購入したことのあるユーザーは40%前後と、既にBtoC領域ではソーシャルメディアがきっかけの購入が普及し始めています。
このことから、近い将来BtoBビジネスでもソーシャルメディアを活用した営業手法が主流になることが予想できます。
ここからは、ソーシャルセリングがどんな効果を発揮するのか、2つのメリットを解説します。
ソーシャルセリングでは、接点を持ちたい見込み客をターゲティングした上で情報を届けることができます。
最初に重点攻略対象を決めて、そのあとターゲティングした見込み客に対してSNSで情報提供したり、リアクションを重ねて接点を持つことから開始します。
ライトなコミュニケーションをベースに、日々の情報発信やリアクションを重ねることで見込み客のニーズが顕在化した時に自分が第一想起されることに繋げます。
ソーシャルセリングが従来の営業と違うのは、売り手と買い手の信頼関係ができた状態から商談が始まる点にあります。
買い手は情報発信している営業について知っている状態で相談をすることもあり、買い手と売り手の相互理解ができている状態からの商談となるため、受注までのリードタイムを大幅に短縮することができるのです。
ここからは、初心者がソーシャルセリングを始めるための実践方法を4つのステップにわけて解説します。
最初に実施することは、プロフィールの最適化です。
SNSでは相手が何者であるかを調べる際、一番最初に見る箇所がプロフィール欄です。
ソーシャルセリングでは、見込み客に自身の課題を解決してくれそうと感じてもらう為の工夫が必要です。
その為、プロフィール写真は顔写真にすることで安心感を与え、プロフィール欄には経歴や得意なことなどを端的にわかりやすく掲載しましょう。
プロフィールを最適化させたら、早速情報を発信していきます。
この時に重要なのが、3種類のコンテンツの発信です。
1.相手の役に立つ「ノウハウの提供」
2.共感してもらうための「価値観や思想の共有」
3.自分を認知してもらうための「自社サービスについて」
発信するコンテンツの種類は、1.>2.>3.の順で頻度と量を増やします。
3.のコンテンツの発信を増やしがちですが、順番を間違えないようにしましょう。
信頼関係を深めるためには、情報提供だけではなくこちらからのリアクションも欠かせません。
例えば、Twitterなら“いいね”や“リプライ”でリアクションを重ねることにより見込み客が自分に興味をもってくれるようになります。
ソーシャルセリングで成果を出すのには時間がかかります。
ライトなコミュニケーションを重ねることで、見込み客が検討するタイミングになったときに、あなたのことを一番最初に想起してもらうことに繋がります。
信頼関係を深めることができてから、ようやく商品の紹介をしましょう。
ソーシャルセリングでは、見込み客が求める情報を軸に情報提供を行います。
まずは見込み客が求める情報の発信を重ね、発信に対して見込み客のリアクションが何度か得られるようになってから商品の紹介を行うという順番を意識しましょう。
ソーシャルセリングについて、本記事で解説したポイントのまとめです。
●ソーシャルセリングはSNSを通じて見込み客と信頼関係を深め、自社商品の購入に繋げる営業手法
●ソーシャルセリングの2つのメリットは
①見込み客へ効果的なアプローチができる
②商談期間の短縮ができる
●ソーシャルセリングの4つのステップ
①SNSのプロフィールを最適化する
②1日1投稿でも良いので継続的に情報発信する
③見込み客の投稿に対して“いいね”や“リプライ”でリアクションをする
④売りたい商品の紹介は信頼関係ができてから行う
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