SNSを利用した営業手法として海外で拡大している「ソーシャルセリング」は、日本でも効果的な営業方法だと評価され、徐々に普及してきています。
一方で、「SNSを利用する営業ならば、ソーシャルメディアマーケティングと同じでは?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。
本記事では、ソーシャルセリングとソーシャルメディアマーケティングの違いやそれぞれのメリット、各メディアでの活用方法を解説します。
ソーシャルセリングとは、SNSを利用して見込み客と繋がり、継続的にコミュニケーションを取ることで信頼関係を育み受注に繋げる営業手法です。
一般的に企業アカウントではなく、営業の個人アカウントで活用されています。
営業と見込み客の1対1の交流により、信頼関係をベースにした課題解決が推進できるようになります。
ソーシャルセリングは情報を届けたい相手のターゲティングができます。
例えば、経営者向けに商品を販売したい場合は、【経営者必見】などのコピーをつけて投稿したり、ターゲティングした見込み客にこちらから“フォロー”や“いいね”などのアクションを行うことで自分を認知してもらうことが可能です。
毎日の情報発信やコミュニケーションにより、見込み客がこちらに興味を持った状態で商談が始まることが多いため、商談期間の短縮が可能です。
従来であれば、見込み客は課題を感じたタイミングで課題を解決できるサービスの調査を開始します。
しかし、ソーシャルセリングを実践していると見込み客の課題が浮上したタイミングで第一想起されることが多く、最初に相談してもらうことが可能です。
見込み客が興味を持った時点での第一候補として検討を開始してくれるため、競合よりもかなり有利な状態で商談を開始することができ、短い商談期間で受注することが可能なのです。
ソーシャルメディアとは「多くの参加者が双方向に発信ができるメディア」のことで、TwitterやFacebook・Instagramは勿論のこと、noteなどのブログやネット掲示板も含まれます。
ソーシャルメディアマーケティングとは、まさにソーシャルメディアを活用したマーケティング手法のことです。
現代において、ソーシャルメディアのユーザー数は年々増加傾向にあり、見込み客が商品の購入を検討する時は必ずその企業のSNSや評価を調べます。
ソーシャルメディアマーケティングとは、見込み客がアクセスする様々なソーシャルメディア上で商品やサービスの紹介・メリットなどを伝えることを目的として情報を発信する手法のことです。
BtoCビジネスでは、ソーシャルメディアマーケティングは当たり前のものとなっています。消費者が購入したい製品やサービスを知るためにブランドを調べると、そのブランドのソーシャルメディアにアクセス出来るのはそのためです。
ソーシャルメディアマーケティングの目的はリーチを広げることです。
テレビや新聞でコマーシャルを流すことの現代版と考えてください。
ブランドは出来るだけ多くの人に商品情報を届けるために、このようなマーケティングを利用します。
世界で29億とSNSの中でも最も多いユーザー数を誇る実名制SNS。
日本では2,600万人ほどが利用していますが、ユーザー数の伸びは芳しくありません。10代の利用率は低く、30〜50代がメインユーザーです。
アカウントは実名制のため、仕事相手との連絡のやり取りなど、ビジネスでのコミュニケーションツールとしても利用されています。
また、企業アカウントを作成することができるため、ソーシャルメディアマーケティングにも活用されています。
Facebookにはグループ機能があり、同じ業界のメンバーを集めて情報交換やイベントの集客などができます。
ソーシャルセリングでは個人間のやり取りはもちろん、上記のようなグループに参加して多くの見込み客と繋がり、関係構築をすることができます。
Linkedlnは世界で8億人ものユーザーに利用されているビジネス特化型SNSです。
アメリカではTOP企業の97%が利用していることもあり、世界中でビジネスの繋がりを加速させるSNSとして注目されています。
LinkedlnはFacebookと同様に、企業アカウントと個人アカウント両方が作成できるので、それぞれのアプローチに特化した利用が可能です。
企業アカウントは採用目的で運用されていることが多いのが特長です。
例えば海外人材の採用において、経歴や詳細なプロフィールを閲覧できるので優秀な人材をヘッドハンティングする際などに活用されています。
個人アカウントは、社内や取引先への情報発信やコミュニケーションツールとして活用されています。
また、コミュニティや業界などを絞って検索して見込み客とコンタクトを取るなど、繋がりを広げることも可能です。
世界では3億人ほどのユーザー数ですが、日本では4,500万ユーザーと幅広く普及しているのがTwitterです。
拡散力とリアルタイム性の高いことが特徴のSNSです。
日本で多くのユーザーが利用しているSNSということもあり、企業アカウントを運用するケースも増えてきています。
個人アカウントはソーシャルセリングに最適です。
見込み客をフォローし、“いいね”や“リプライ”などでアクションを起こし信頼関係を構築する事が可能です。
日本でTwitterは多くのユーザーに利用されており、これからソーシャルセリングを始めるのに最もおすすめのSNSです。
InstagramはFacebookを運営しているMetaが2012年に買収したSNSです。
その為、FacebookアカウントがあればInstagramと連携が可能です。
具体的にはインスタの投稿をFacebookにも同時に投稿することが出来ます。
Instagramは10〜20代の女性ユーザーが多く、写真の投稿だけでなくLINEやFacebookメッセンジャーの様な使われ方もするアプリです。
飲食店やアパレルブランドなど、インスタ映えする写真投稿ができるビジネスで成果を発揮します。
Instagramは精度の高いアルゴリズムが特徴で、ユーザー毎の趣味嗜好に強くパーソナライズされた情報が表示されます。
ハッシュタグやストーリーを活用することでインプレッションを増やし、ビジネスに繋げることのできるSNSです。
ソーシャルメディアマーケティングはリーチを広げることに重点を置き、ソーシャルセリングは見込み客と営業が1対1で長期的な関係を育むことに重点を置いています。
そのため、ソーシャルメディアマーケティングでは効率を上げることが重要視されます。
例えば、ツールを使ってあらゆるアクションを自動化することができます。
投稿はもちろんのこと、相手がタグ付けしたりメンションした時の反応も自動化することが可能なのです。
しかし、ソーシャルセリングでこのような行為を行うことは逆効果です。
自動化された機械的なリアクションは、ターゲティングした見込み客(フォロワー)からの信用を失う可能性が高くなります。
ソーシャルメディアマーケティングは広範囲にリーチ出来るダイナミックな力を持っていますが、BtoBビジネスでは1対1の信頼関係の深さが必要とされます。
その為、マーケターはソーシャルメディアマーケティングを実践してリーチを広げ、営業はソーシャルセリングを実践するといった分業がオススメです。
役割分担することによって、BtoBビジネスでもSNSをきっかけとした売上の最大化が実現できるのです。
ソーシャルセリングやソーシャルメディアマーケティングで活用できるツールは、以下の記事をご参照ください。
https://minority.works/socialselling/about/article-7/
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