――今回は「Smart相談室」の藤田さんにソーシャルセリングについてお聞きしていきます。よろしくお願いします!
藤田さん: Smart相談室CEOの藤田です。よろしくお願いします。
――まずは「Smart相談室」ってどんな会社か教えていただけますか?
藤田さん: クラウドの労務・人事管理サービスを提供している「SmartHR」の100%子会社で、社名と同じSmart相談室というサービスを開発・運営しています。
――「Smart相談室」はどんなサービスなんですか?
藤田さん: そうですね。一言で言ってしまえば法人向けの「オンラインカウンセリングサービス」なんですけど。でも実はちょっと変わったサービスでして。
――と言いますと?
藤田さん: 一般的にオンラインカウンセリングサービスというと、「既に調子悪くなってしまった方」が使うものなんですね。「私、何か調子悪い…」という人が、ドクターや保健師さん、心理士さんなどに相談するっていう。
でもSmart相談室は、どちらかというと「調子悪くなる前に相談しちゃおうよ!」という考え方で作られています。むしろ、Smart相談室を使うことで調子よくなってもらいたいというか。
――ということは、体調の事以外も相談していい?
藤田さん: もちろんもちろん。仕事の悩みでも、上司の愚痴でも、それこそプライベートのことだっていい。実際、親御さんの介護の悩みとか、財産分与でもめちゃってるとか、そういうご相談を受けることもありますよ。
――その人がいま気になってることを何でも相談できると。
藤田さん: そういうことです。それでスッキリして気分よくなってもらえたらいいな、その為に気軽に使ってほしいな、そんなサービスです。
とはいえ、ただ話を聞きますよ、っていうだけじゃない。プロの方々がカウンセリングを担当しますから、ちゃんと効果出ます。
――プロというと、どんな方なんですか?
藤田さん: 登録いただいているのは、産業カウンセラー、認定プロフェッショナルライフコーチ、国家資格キャリアコンサルタントなど、ちゃんとした資格をお持ちの方々です。
コーチングやストレスチェックはもちろん、ハラスメントの窓口としても機能します。要するに、かなり幅広い相談に対応可能ということです。
――すごいですね! でも、そもそもなぜこのようなサービスを作ろうと思ったんですか?
藤田さん: そこなんですが、実はこれ、僕の体験から生まれたものなんですよ。
――え? 藤田さんご自身の?
藤田さん: そうなんです。
というのも、以前働いていた会社で、数百人規模のチームメンバーをマネジメントする立場にいたんですけど、やっぱりどうしてもね、出てきちゃうんですよ。調子が悪くなっちゃうメンバーが。
――確かに何百人もメンバーがいたらそうでしょうね。
藤田さん: そうなんですよ。で、そういう方をサポートするために、いろいろやるわけです。産業医と契約したり、サーベイをやったり、面談をしてみたり。
でも、それで何が起こったかと言うと、少し乱暴な言い方をすれば、「この人は確かに調子が悪いです」というのがわかっただけだったんですね。60分面談して一生懸命話を聞いても、その人の調子が戻るわけじゃなかった。
で、そこで気付くわけですよ。「そうか、俺はメンバーたちに、“そもそも調子悪くなってほしくなかった”んだな」って。
――なるほど! 見えてきました。
藤田さん: ね。それで、一般的なカウンセリングサービスとはちょっと違う、「そもそも調子悪くならないためのサービス」を作りたいと思ったんです。そういうごく個人的な動機が元になっている。
正直、ちゃんと市場調査してExcel回してロジカルに設計したら、こういうサービスにはならなかったと思いますよ(笑)。
――ところがリリースしてみたら、すごくニーズがあった。
藤田さん: そうそう! サービスローンチが2021年の10月なのでまだ1年ほどなんですが(編注:インタビューは2022年10月)、ありがたいことに既にたくさんの企業様に導入いただいています。やっぱり世の中のマネージャーさんたちは、僕と同じような悩みを持ってたみたいで。
――どういう企業が導入するんですか?
藤田さん: それが、僕たちもちょっと驚いたんですが、本当にバラバラなんですよね。エリアも業態も会社規模もバラバラ。従業員さんの数で言えば、少ないところは6人、大きなところは1万6,000人ですから(笑)。
――つまり、どんな会社さんにもマッチするサービスだと。
藤田さん: そういう事になりますね。ありがたいことに、僕ら自身が思っていたより、ずっと幅広い会社さんからご好評いただいています。
――ではここからはソーシャルセリング(SNS)について伺いたいんですが、現在はどのような体制で運用されているんでしょうか。
藤田さん: Smart相談室の企業アカウントと、それとは別で僕の個人アカウント(藤田康男 / Smart相談室)、そして広報のまゆこさん(まゆこ| Smart相談室のおねぃさん)がメインですかね。
――企業アカウントより個人アカウントの方が活発な感じがしますね。
藤田さん: そうですね。企業カウントはほとんどプレスリリース専用になってまして、そちらも今後強化していく予定ではあるんですが、日々の投稿という意味では個人アカウントの方を使ってます。
――個人アカウントではどんな投稿をされてるんですか?
藤田さん: 特に制限があるわけじゃないんですけど、内容のバランスは考えてますね。具体的に言えば、50%プライベートで25%サービスのこと、25%は経営者向けの組織論みたいなことです。
――プライベートの方が多いんですね(笑)。
藤田さん: なんというか、サービスのことばかり言ってても「エモさ」が伝わらないんですよね。
――エモさ!?
藤田さん: そう。僕の実体験がもとになったサービスだからこそ、「藤田ってこういう人間なんだ」ということをまず伝えたいんですよ。
もちろんサービスのリリースとか、新機能の開発とか、イベントへの参加とかそういうことも呟くんですけど、それだけじゃ本当の意味でSmart相談室の魅力は伝わらんだろうと。
――確かにそうかもしれません。ちなみにいろいろとSNSがある中、なぜTwitterだったんですか?
藤田さん: 僕の好みとしても、PR効果としても、Twitterが一番合っていると思ったんですよね。
たとえばnoteだと、それなりに長い文章を書かないといけない。そうなると週1本、月で4回くらいしか更新できないわけで、ちょっと露出が少ないなと。
Facebookは比較的手軽だし、経営者のアカウントもそれなりに多いんですけど、やっぱりクローズドなコミュニティという感じがしますよね。
そういったことから、短文でサクッと投稿でき、しかも経営者アカウントとオープンに交流できるTwitterに行き着いたわけです。
――なるほど〜。実際運用されてみて、反響などはいかがですか?
藤田さん: ちゃんとやるようになって半年くらいなんですが、最近は毎月500人くらいのペースでフォロワーさんは増えてます。それにDMもたくさん来ますよ。「サービスに興味があるから詳しく教えてほしい」とか。
――おお! それで実際に商談をしたり、導入に至ったことも?
藤田さん: ありますあります。既に5〜6件はDM経由の導入がありますね。あとはアライアンス系、「提携して一緒にやりませんか?」みたいな話とか。
――だいたい月何件くらい来るものですか?
藤田さん: え〜と何件くらいかな(PCを見ながら)……
藤田さん: ええと、月20件くらいはそういうのが来てます。
――20件! そんなにあるんですね。
藤田さん: あとはちょっと別軸ですが、「御社で働きたいです!」っていう採用のお問い合わせも多いですね。最近も4件くらい続けて来たかな。
――へえ〜、すごい。かなり効果が出ている感じですね。
藤田さん: おかげさまで。でも実はもう一つ効果を感じてることがあって。
――何ですか?
藤田さん: たとえば初めての企業さんとの商談に行くと、かなりの確率で「Twitter見てますよ」と言われるんです。話してると、「あ、それTwitterに書かれてたエピソードですよね!」とか。
要するに、会う前にインプットがあるわけですよ。これすごくいいなと思っていて。
――なるほど! 話が早そうです。
藤田さん: そうそう。僕のことやサービスのことをある程度理解してくれた上での商談なので、自然と成約率も高くなる。
個人的にはこれが一番「Twitterやっててよかったな」と感じる点ですね。
――今後はどのようなSNS活用を考えてますか?
藤田さん: Twitterメインでの活動は今後も続けていくと思いますね。でも、もうちょっと真面目なツイートを増やしていこうかなと(笑)。
――なるほど(笑)。ともあれTwitterは今後さらに強化していくと。
藤田さん: それは間違いないですね。先ほどお伝えしたように、かなりの手応えを感じていますので。
現状プレスリリース専用になってしまっている企業アカウントの方も、もう少し活発な運用をしていく予定です。
――ありがとうございます!大変参考になりました。今後ともよろしくお願いします!
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