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【2025年版】BtoB企業向けMAツール徹底比較｜導入実績から選ぶベスト13選

デジタルマーケティングの進化により、BtoB企業の営業・マーケティング活動は大きな転換期を迎えています。見込み客の購買行動が変化し、営業担当者と接触する前に購買プロセスの大部分をオンラインで完結させるようになった今、マーケティングオートメーション（MA）ツールの導入は、競争力を維持するための必須要件となりました。

しかし、数多くのMAツールが存在する中で、自社に最適なツールを選ぶことは容易ではありません。本記事では、2025年時点で日本国内で導入実績の多い主要MAツール13製品を徹底比較し、貴社の課題解決に最適なツール選定をサポートします。

MAツール選定で押さえるべき5つのポイント

まず、MAツール選定において重要な5つの評価軸を整理しましょう。

1. 価格体系と総所有コスト（TCO）

初期費用・月額費用だけでなく、導入コンサルティングや運用支援にかかる費用も含めた総合的なコストを評価する必要があります。

2. 機能の充実度と使いやすさ

高機能であることと使いやすいことは必ずしも一致しません。自社の運用体制に合った機能バランスを見極めることが重要です。

3. SFA/CRM連携の深さ

営業部門との情報連携は、MAツール活用の成否を左右します。既存システムとのスムーズな連携は必須要件です。

4. サポート体制

特に初めてMAを導入する企業にとって、手厚いサポート体制は成功への近道となります。

5. 導入実績と事例

同業他社での成功事例は、ツール選定の重要な判断材料となります。

MAツール13製品 総合比較表（2025年版）

国産MAツール比較表（9製品）

外資系MAツール比較表（4製品）

価格帯別分類

低価格帯（月額0〜5万円）

• BowNow、List Finder、Kairos3、Liny、HubSpot（Free/Starter）

中価格帯（月額10〜20万円）

• SATORI、SHANON、GENIEE MA、Account Engagement（Growth）、HubSpot（Professional）

高価格帯（月額30万円以上）

• b→dash、Account Engagement（上位）、HubSpot（Enterprise）、Marketo Engage、Oracle Eloqua

※注意事項

• 価格は2025年初頭時点の情報で、税別表記の場合があります
• 詳細な料金プランや機能については、各社への問い合わせが必要です
• 導入実績は公表データに基づき、推定値を含む場合があります

主要MAツール13製品の詳細比較

国産MAツール9選

1. BowNow（クラウドサーカス株式会社）

導入社数：14,000社以上（国内シェアNo.1）

BowNowは「圧倒的な使いやすさ」を追求した国産MAツールです。複雑な機能を省き、本当に必要な機能だけに絞り込むことで、MA初心者でもすぐに活用できる設計となっています。

• 価格：初期費用0円、月額0円（フリープラン）〜36,000円（スタンダード）
• 主な機能：メール配信、Webトラッキング、スコアリング、リスト抽出
• 特徴：テンプレート活用による即時運用、導入後3ヶ月の無料カスタマーサクセス支援
• こんな企業におすすめ：MAを初めて導入する中小企業、専任マーケターがいない企業
  　

2. List Finder（Innovation X Solutions株式会社）

導入実績：1,800アカウント以上

BtoB企業に必要な機能に特化し、特に新規リスト獲得に強みを持つMAツールです。

• 価格：初期費用0円、月額0円（フリー）〜92,000円（プレミアム）
• 主な機能：メール配信、フォーム作成、スコアリング、企業リスト検索機能
• 特徴：地域・業界・企業規模・職種で見込み客リストを検索・取得可能
• こんな企業におすすめ：新規開拓を効率化したい営業部門を持つ企業
  　

3. Kairos3 Marketing（カイロスマーケティング株式会社）

導入実績：数百社規模（中堅・中小企業中心）

「マーケティングをもっと身近にする」をコンセプトに、直感的な操作性を実現したMAツールです。

• 価格：初期費用10,000円、月額15,000円〜（従量課金制）
• 主な機能：リード管理、メール配信、フォーム作成、簡易SFA機能
• 特徴：マウス操作だけでHTMLメール作成可能、メールマーケティングに強み
• こんな企業におすすめ：スモールスタートでMAを試したい企業
  　

4. SATORI（SATORI株式会社）

導入実績：1,500社以上

匿名訪問者（アンノウンリード）へのアプローチに特化した独自機能を持つ国産MAツールです。

• 価格：初期費用300,000円、月額148,000円〜
• 主な機能：アンノウンマーケティング、ポップアップ表示、プッシュ通知、ABM機能
• 特徴：IPアドレスから企業を判別し、匿名訪問者にもアプローチ可能
• こんな企業におすすめ：オウンドメディアを運営し、新規リード創出を強化したい企業
  　

5. SHANON MARKETING PLATFORM（シャノン）

導入実績：900社以上

オンライン・オフラインを統合管理できる、展示会・セミナー運営に強いMAツールです。

• 価格：初期費用100,000円、月額120,000円〜
• 主な機能：イベント管理、名刺OCR、マルチチャネルスコアリング
• 特徴：展示会やセミナーなどオフライン施策も一元管理可能
• こんな企業におすすめ：展示会を頻繁に開催する製造業、大企業
  　

6. b→dash（データX）

導入実績：1,000社以上

MA・BI・Web接客など16種の機能を統合したオールインワンプラットフォームです。

• 価格：初期費用500,000円、月額300,000円〜
• 主な機能：ノーコードデータ統合、マルチチャネル配信、高度な分析機能
• 特徴：プログラミング知識不要でデータ統合・分析が可能
• こんな企業におすすめ：データドリブンマーケティングを推進する大企業
  　

7. GENIEE MA（ジーニー、旧MAJIN）

導入実績：約1,000社規模

広告配信に強みを持ち、複数チャネルでの統合的なアプローチが可能なMAツールです。

• 価格：初期費用要問合せ、月額100,000円〜
• 主な機能：マルチチャネル配信、第三者データ活用、ドラッグ&ドロップシナリオ作成
• 特徴：メール・Web広告・LINE・プッシュ通知を1IDで統合管理
• こんな企業におすすめ：広告運用と連携したMAを実現したい企業
  　

8. Liny（ソーシャルテック）

導入実績：3,500社以上

LINE公式アカウント運用に特化した、BtoC向けに強いMAツールです。

• 価格：初期費用0円、月額5,000円〜
• 主な機能：LINE自動応答、ステップ配信、属性別配信、クーポン配信
• 特徴：LINE上でのマーケティング自動化に特化
• こんな企業におすすめ：LINEを主要顧客接点とするBtoC企業、店舗ビジネス
  　

9. Synergy!（シナジーマーケティング）

導入実績：2,500社以上（2021年時点）

CRM機能と統合された、セキュリティ重視のMA/CRMプラットフォームです。

• 価格：初期費用・月額とも要問合せ（個別見積）
• 主な機能：CRM統合、メール配信、厳格なセキュリティ機能
• 特徴：クライアント証明書必須など万全のセキュリティ対策
• こんな企業におすすめ：金融業など高いセキュリティが求められる企業

外資系MAツール4選

10. Salesforce Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）

導入実績：国内でSalesforce導入企業を中心に広く採用

世界No.1 CRMであるSalesforceと完全に統合されたB2B向けMAツールです。

• 価格：初期費用0円、月額150,000円〜480,000円（プランによる）
• 主な機能：高度なスコアリング、Engagement Studio、Einstein AI機能
• 特徴：Salesforce Sales Cloudとのシームレスな連携が最大の強み
• こんな企業におすすめ：Salesforceを導入済み/検討中の中堅・大企業
  　

11. HubSpot Marketing Hub（ハブスポット）

導入実績：世界216,000社以上、国内でも急速に普及

インバウンドマーケティングに必要な全機能を統合したオールインワンプラットフォームです。

• 価格：初期費用0円、月額0円（フリー）〜432,000円（エンタープライズ）
• 主な機能：CMS機能、SEO最適化、ソーシャルメディア管理、無料CRM統合
• 特徴：段階的な料金プランで企業の成長に合わせて拡張可能
• こんな企業におすすめ：スタートアップから大企業まで幅広く対応
  　

12. Adobe Marketo Engage（アドビ）

導入実績：世界6,000社以上

エンタープライズ向けの最高峰MAツール。高度なカスタマイズと拡張性が特徴です。

• 価格：初期費用・月額とも要見積（エンタープライズ向け高額設定）
• 主な機能：スマートキャンペーン、高度なパーソナライゼーション、Adobe連携
• 特徴：極めて柔軟なカスタマイズ性と高度な自動化機能
• こんな企業におすすめ：専門チームを持つ大企業、複雑な要件を持つ企業
  　

13. Oracle Marketing Cloud（Oracle Eloqua）（オラクル）

導入実績：グローバル大企業中心

大量データ処理に強く、エンタープライズ向けの包括的なMAスイートです。

• 価格：要問合せ（エンタープライズ向けカスタムプラン）
• 主な機能：クロスチャネルキャンペーン、BlueKai DMP連携、リアルタイム分析
• 特徴：Oracle製品群との統合による高度なデータ活用が可能
• こんな企業におすすめ：グローバル展開する大企業、Oracle製品利用企業

企業規模・目的別おすすめMAツール

中小企業（従業員300名未満）向け

第1選択：BowNow

• 無料から始められ、必要最小限の機能で即効性が高い
• 営業担当者でも使いこなせるシンプルさ
  　

第2選択：List Finder / Kairos3

• BowNowと同様の使いやすさに加え、それぞれ独自の強みを持つ
  　

成長志向の企業：HubSpot（Free/Starterプラン）

• 将来の拡張性を考慮し、段階的にアップグレード可能

大企業（従業員1,000名以上）向け

Salesforceユーザー：Marketing Cloud Account Engagement

• Salesforceとの完全統合により、最高のROIを実現
  　

最高の柔軟性を求める企業：Adobe Marketo Engage

• 複雑な要件にも対応可能な、市場最高峰の機能性
  　

オールインワンを求める企業：HubSpot（Enterpriseプラン）

• マーケティング・営業・サービスを統合管理

業種別の傾向

製造業

• SATORI、BowNow、SHANONなど国産ツールの導入が多い
• 展示会連携や長期的なリード育成機能を重視
  　

IT・サービス業

• Marketo、Account Engagement、HubSpotなど高機能ツールが人気
• 複雑なナーチャリングシナリオとCRM連携を重視

まとめ：自社に最適なMAツールを選ぶために

MAツール選定において「万能の正解」は存在しません。重要なのは、自社の現状（予算、人的リソース、既存システム）と将来の目標を明確にし、それに最も適合するツールを選ぶことです。

選定プロセスの推奨ステップ

1. 目標設定：MAで解決したい課題と達成したいKPIを明確化
2. 現状分析：運用体制、予算、既存システムを整理
3. 候補選定：本記事を参考に3〜5製品に絞り込み
4. デモ実施：実際の操作感と自社要件への適合性を確認
5. TCO算出：初期費用から運用費まで含めた総コストを比較
   　

2025年の日本市場には、あらゆるニーズに対応できる成熟したMAツールが揃っています。本記事が、貴社のマーケティング変革の第一歩となることを願っています。
　

　
筆者：中元鈴香
BtoB領域に特化したライター。5年以上にわたり、SaaS、IT、人材、コンサル業界のコンテンツ設計とライティングに従事。上場企業のオウンドメディア立ち上げや、中小企業のSEO内製化支援も多数経験。