――本日はマイノリティがサポートさせていただいているDIGGLE株式会社の荻原さん、増田さんにインタビューさせていただきます。よろしくお願いします!
荻原さん・増田さん:よろしくお願いします!
――最初に簡単に自己紹介いただけますでしょうか。
荻原さん:DIGGLEでCOOをしている荻原です。
もともと証券業界にいまして、金融商品の取引をやっていました。やがて経営企画部に異動になって、はじめて予実管理というものに本格的に取り組むようになり、興味を持ちました。
2020年にDIGGLEの存在を知り、「これだ!」と思って転職してきた感じですね。
増田さん:マーケティング担当の増田です。電気設備メーカー出身で、もともとは営業だったのですが、その後マーケティングにも関わるようになって。
でもメーカーって、流通のしがらみや手続きの複雑さなどが理由で、改善点を見つけてもなかなか実行できない歯がゆさがあるんですよね。
そんなわけで、「走りながら価値を拡大していけるSaaSのビジネスに参加したい!」と思うようになり、中でも社会的価値の高い事業をやっていると感じたDIGGLEに入社しました。
――ありがとうございます。DIGGLEと言えば荻原さんの話にも出た「予実管理」でお馴染みですが、あらためて「予実管理とは何か」から教えていただいてもよろしいでしょうか。
荻原さん:確かに聞き馴染みのない言葉かもしれません。予実の「予」は「予算」を、「実」は「実績」を表します。つまり予実管理とは、予算と実績の管理ということですね。
増田さん:企業がPDCAサイクルを回すためには不可欠なもので、「予実管理」という言葉を日常的に使っていないとしても、ある程度の規模以上、特に上場企業なら必ずやっているものです。
――なるほど。「予算と実績」というと、具体的にはどのような管理をするのでしょうか。
荻原さん:企業であれば期初に「予算」を立てますよね。例えば「毎月の売上はこれくらい」というような計画を立てていく。そこから経費を引いて、「5月の営業利益はこれくらいになりそうだぞ」と予測を立てる。
――はい。確かに企業ってそういうことをしているイメージです。
増田さん:ですよね。そして実際に5月が終わると、実際の金額が出ますよね。これが「実績」というわけです。荻原の言った「予算」の部分と、実際の金額である「実績」。この両方を突き合わせながらデータを見ていく。
というのも、「予算」と「実績」の間には基本的に常にズレが起こるんですよ。
――そうか、すべて計画どおりにいくわけじゃないですもんね。
増田さん:ええ。そのズレは何円で、どんな理由で発生したのか。それを分析しつつ、次月以降の方針を変更したり、計画値を調整したりする。この一連の流れが「予実管理」です。
――そう聞くと企業が昔から当たり前にやっていたことなんですね。そういう中で、DIGGLEさんのサービスが注目されているのはなぜなんでしょうか。
荻原さん:一言で言えば、「クラウド化」ということになるかと思います。
というのも、予実管理は長らく「エクセルでやるもの」だったんですね。各社がお手製のエクセルシートを作って運用していた。あるいはオンプレミスといって、大規模なオーダーメイドシステムを組んで運用する会社もありました。
それを、ある程度共通のフォーマットで、かつクラウド上で完結できるようにしたのがDIGGLEの特徴です。
――なるほど。もともとはオフラインでの運用が当たり前だったんですね。でも、クラウド化するメリットはどこにあるのでしょう?
増田さん:現場目線で考えるとわかりやすいんですが、会社にはいろいろなデータがありますよね。
例えば「取引先一覧」のエクセルがありますと。
ある営業が頑張って、今月は5社の新規契約を取ることができた。そうなると、その5社の情報をエクセルに新たに入力しないといけません。
――はいはい。イメージできます。
増田さん:でもそのエクセルファイルは単体で存在しているので、営業の管理するファイルには反映されているけど、財務の管理するファイルには反映されていなかったりするわけです。
だから財務の担当者は、「今月は新規契約があったのかな」と、いちいち営業側のファイルを確認する必要があった。
――ちょっと聞いただけで面倒くさそうです(笑)。
増田さん:ですよね(笑)。それがクラウドであれば、どの部署から見ても常に最新データを参照できます。効率もいいし、何よりミスが起こりづらい。
――なるほど。予実管理をクラウドで行うメリットが理解できました。ではここからはDIGGLEのサービス自体についてお聞きしたいのですが、どのような特徴がありますか?
荻原さん:DIGGLEの機能としては大きく分けて4つあります。1つ目は「予算を作る」という機能です。
実は企業で予算を作るときって、完全なトップダウンで決めることはあまりないんですよね。現場のデータ……営業チームから売上実績のデータを引っ張り、総務から経費データを引っ張り……と、各部署から様々なデータを吸い上げた上で作っていくんです。
DIGGLEではこの情報収集自体をクラウドで完結することができます。
――なるほど。先ほどの増田さんのお話のように、その工程を個別のエクセルでやっていたらと思うと気が遠くなりますね。
荻原さん:そうなんですよ(笑)。そして2つ目は「実績」の管理です。実績というのはクライアントからお金が支払われることで確定するものなので、データ自体は会計システム上にあったりするわけですよ。
――あっ、そうですよね。お金の動きを管理するシステムは別にあると。
荻原さん:ええ。それをデータで引っ張ってきて、エクセルで関数を設定して、1つ1つ手入力して……とやっていると非常に大変なわけですが、DIGGLEは会計システムと連携できるので、CSVデータをアップロードして終わりです。
――会計システムと言うと、最近ではfreeeやマネーフォワードなどを使う企業も増えていると思うんですが、そういったクラウド型のシステムとも連携できるんですか?
増田さん:もちろんです。一度紐づけてしまえば自動でデータを取得できるので、本当に簡単に連携できます。
荻原さん:そして3つ目は、ちょっと「予算」と似ているんですが、「見込み」という概念があるんですね。いわゆる着地予測です。これを作るにも各種データを集めて分析する必要があるんですが、DIGGLEはこの機能も当然備えています。
――予算も作れるし、実績のデータも連携できるし、見込み予測も作れると。
荻原さん:そういうことです。そして最後の4つ目ですが、1〜3の機能についてのレポーティング機能になります。
全体の概要をまとめるのはもちろん、例えば「毎年5月の予実のみを比べる」とか、部門ごとに見る、商品ごとに比較するなど、あらゆる角度から分析できるような充実したレポートが作れます。
――すごいですね!ちなみにそのレポートは全社員が見える状態になるのですか?
荻原さん:もちろんそこはユーザーの権限設定で細かくカスタマイズできます。この部分についても、エクセルではなかなか管理が難しいですよね。
――確かにそうですよね。セキュリティ的にも気を遣う部分ですし。
荻原さん:そうなんです。そういう部分にもDIGGLEは最大限配慮して作られています。
他にも機能はたくさんあるんですが、全部説明していると終わらないので(笑)。ひとまずこの4つが大きな機能かなと思います。
――ありがとうございます。ちなみにDIGGLEはどのような企業で導入されているんですか?
荻原さん:おかげさまで多くの企業に導入いただいています。我々としてはあらゆる企業に活用いただけるようなサービスを作りたいと考えていますが、やはり企業フェーズとしてマッチするのは上場企業、あるいは上場準備中の企業ですね。
増田さん:上場するとステークホルダーの方に説明責任がありますから、予実管理も必然的に細かく正確に行う必要がありますので。あとは上場企業のグループ会社にも多くご利用いただいていますね。連結決算などされている場合も多いので。
――なるほど。既に絶好調のDIGGLEさんですが、今後の展望などお聞きしてよろしいですか?
増田さん:そうですね。DIGGLEのサービスそのものの範囲を超えた話もあるかもしれませんが、もっと予実管理についていろんなことを伝えていきたいなと思っています。
というのも、予実管理に一番関わるのは経営陣、経営企画の人たちですが、営業畑の出身だったりすると、ナチュラルボーンの予実管理の専門家ではないんですよね。
その点私達は予実管理専門でサービスを運営しているので、やはりノウハウがたまります。そういうものを活かして、もっと皆さんがラクに管理できる世界を作っていきたいなと。
――確かに、予実管理についてのノウハウをDIGGLEさん以上に持っている会社は多くはないでしょうしね。荻原さんはいかがでしょう?
荻原さん:我々の会社のミッションは「Dig the Potential〜テクノロジーで、企業の成長可能性を掘り起こす。〜」というものなんです。つまり、やはり根幹にあるのはテクノロジーの力を使って世の中を良くしていきたい、という想いです。
そういう意味で、増田が言ったアドバイザリー的なアプローチはもちろん強化していきたいですし、あるいはいま話題のAIなどを活用したサービスもあり得るかもしれません。
とにかくやりたいことはまだまだたくさんあります!今後のDIGGLEに期待いただければと。
――ではここからはマイノリティとのつながりについてお聞きしていきたいのですが、どのようなタイミングで支援をご依頼いただけたのでしょうか。
荻原さん:もともと代表の柳澤さんとは過去に一度面談させてもらっていて、機が熟したらぜひお願いしたいと思っていました。
そんな中で我々も去年、大きな資金調達をしまして。ここから人も増やしていくし、広告宣伝もしっかりやって、セールスを強化しようというフェーズに入りました。そこでお声がけさせていただいた次第です。
――最初はどのような支援をさせていただいたのか改めて伺えますか?
荻原さん:まずはやはり全体の「絵を描いてもらった」感じですよね。それこそ我々の予実データを見ながら、売上計画から逆算したときにどれくらいのリードが必要なのか、それをどう達成していくのか、全体の計画づくりにも関わってもらっています。
施策とかチャネルについて教えてもらったり、メディアを紹介いただいたりとか、とにかくいろいろなサポートをしていただいて。
増田さん:そういった知識のない我々が、自前で複数施策を並行稼働させるのって難しいんです。1つ1つの会社と個別ミーティングして、見積もり確認して、スケジュール引いて、なんてやっているとすぐにキャパオーバーになってしまう。
その点、マイノリティさんは様々な知見をお持ちなので、「この部分はこの会社にまとめて任せるのが最適です」というような具体的かつ実践的なアドバイスをくれる。我々がこうして様々な施策を同時に動かせているのは、マイノリティさんのおかげです。
――ありがとうございます。ご支援させていただいてから1年弱というタイミングですが、どのような成果を感じていらっしゃいますか?
荻原さん:振り返ってみると、最初に書いてもらった計画の精度が高いことに驚いています。
もちろん全部が全部というわけではないですが、多くのことがマイノリティさんの言う通りになっている。それがまず「頼んでよかったな」と思う点です。
増田さん:それは私も強く思うところです。この施策でどれくらいコストをかければどれくらいリードが取れそうか、という部分の正確性がすごいなと。展示会の活用法について詳しく教えていただいたのも大きかったです。
――成果を感じてくださって嬉しいです。今後もっと期待することなどはありますか?
荻原さん:そうですね。具体的にこれというよりは、今まで同様に幅広く相談に乗ってくれると嬉しいなと思っています。実はまだ公にはできないんですが、新しいサービスを立ち上げる計画があって、それについて打ち合わせさせてほしいなと思っていて(笑)。
――なるほど(笑)ありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します!